うさぎ好きのみなさん!
うさぎのお風呂について詳しくご存じでしょうか?
犬や猫などはお風呂に入れるとよく聞くと思うのですが、うさぎはお風呂に入れていいものなのでしょうか?
今回は、そんなうさぎの「お風呂」について詳しくご紹介させていただきます。
うさぎにお風呂は必要なの?入れても大丈夫?入れるべき状況、方法と注意点について
では、うさぎのお風呂について考えていきましょう。
うさぎにお風呂は必要なの!?
結論から申し上げて、基本的にうさぎにお風呂は必要ありません!
というよりも基本的にはお風呂に入れるべきではありません。
うさぎは自分で体を舐めて毛づくろいします。
足やお尻についてしまったおしっこや糞も自分で舐めて綺麗にします。
ですので、基本的にうさぎはすべての汚れを自分で綺麗にすることができます。
私自身、うさぎを飼っており、一度もお風呂に入れたことはありませんが、全然臭いなどが気になるということはありません!
柔らかい糞がお尻についてしまったとしても当日または翌日には触っても全く分からないほど綺麗になって臭いもなくなっています。
また、これはうさぎが自ら体温調整ができないということも関係しており、体温調整ができないということは汗をかかないということであり、これもうさぎの無臭に近い臭いに関係しています。
うさぎのお風呂をお勧めない理由!
うさぎのお風呂をお勧めしない理由は、基本的にうさぎにお風呂が必要ないだけではありません。
うさぎにとってお風呂自体がかなり悪影響のあるものなのです。
では、どんなことがうさぎにとってよくないのでしょうか?
- 耳が濡れてはいけない!
うさぎは耳が濡れることによって耳の病気にかかってしまうことがあります。
たまにお風呂に入れてもいいと説明される方もいますが、耳が濡れなければいいという問題でもありません。
うさぎは温度管理だけでなく、湿度も気にしないといけないと聞いたことはありませんか?
お風呂に入れるということは湯気、湿度が高くなりうさぎにとっていいものでは決してありません。
- うさぎは水が嫌い!
うさぎは水が嫌いな動物で、うさぎが自分から水に近づくということは基本的にありません。
濡れるということはうさぎにとって非常にストレスのかかることなのです。
- ケガのリスクがある!
先ほどあげたようにうさぎは水が嫌いです。
もし、うさぎが2.3cmの水に足をつけられたらどうすると思いますか?
多くのうさぎが焦って大慌てになり、器から飛び出そうとします。
そうすると骨折などケガの原因となる可能性があります。
ましてや水を使っており、器や周りも水がついており非常に滑りやすくなっています。
- うさぎはドライヤーが嫌い!
うさぎはドライヤーが苦手な子がほとんどです。
風に対しての恐怖というよりは、音に対して拒否反応を示す子が多く、慌てて逃げ回る子が多いです。
水に浸かるのと同様にうさぎのストレスとなってしまいます。
- 皮膚病のリスク
基本的に耳を濡らしてはいけないことと同様ですが、乾かしきったつもりでも少し湿っていたということはよくあります。
うさぎの皮膚が濡れたままだったり、湿ったままだったりすると皮膚病のリスクになります。
以上の理由により、うさぎのお風呂は基本的にお勧めすることはできません。
どんなときにうさぎを洗ってあげる必要がある?
うさぎを洗ってあげたほうがいい時とはどういうときでしょうか。
- 皮膚病などにより患部を洗う指示が出たとき
皮膚病などで患部を綺麗にする必要がある場合は洗ってあげる必要があります。
- うさぎが高齢で毛づくろいできないとき
うさぎも高齢になると毛づくろいできなくなる場合があります。
その他、病気などが理由でうさぎが自分で毛づくろいできない場合には汚れた箇所を洗ってあげる必要があります。
基本的にお風呂ではなく拭き取りを!
基本的にはお風呂ではなく汚れは拭き取りましょう!
汚れてすぐの場合にはウエットティッシュなどで十分です。
しかも、うさぎは基本的に病気などでなければ自分で舐めて綺麗にすることができますので汚れが極端にひどい場合を除けば放っておいて大丈夫です。
下痢などがつき乾燥して固まってしまっている場合にはタオルなどを温かいお湯で湿らせて拭きましょう。
乾燥しきってなかなか取れない場合には汚れた箇所を軽く濡らして拭き取りやすくするのもいいと思います。
このときも終わった際はできるだけ水気が残らないように綺麗に拭いて乾かしてあげましょう。
一番大切なのはうさぎが汚れない配慮!
私たちが一番に考えるべきことはうさぎのお風呂の入れ方などではなく、うさぎが汚れない、うさぎをお風呂に入れる必要のない環境作りです。
もちろん、場合によって汚れは致し方ない場合もありますが、できるだけその可能性を減らしてあげることが大切です。
では、私たち飼い主はどんなことに気をつけたらいいのでしょうか?
- ケージの中は清潔に!
ケージの中は常に清潔な状態を保ってあげましょう。
毎日1回、できるのであれば朝にケージの中を掃除してあげましょう。
また、週に1回で構いませんのでケージの中全体を綺麗に掃除してあげていただきたいと思います。
- 定期的なグルーミング
グルーミングはうさぎにとって非常に重要なものです。
定期的なグルーミングは毛の絡まりを無くし、汚れの付着を防ぎます。
毛が綺麗な場合には汚れてもうさぎ自身が舐めて綺麗にすることができますが、毛が絡まっていると皮膚まで綺麗にすることができず、皮膚炎などの症状を起こしてしまうことがあります。
また、グルーミングは他の病気を防ぐためにも非常に重要です。
うさぎの死因の多い病気として毛球症というものがありますが、この病気は毛を飲み込むことで起きる病気で、定期的なグルーミングを行うことは毛球症のリスクを下げることにもつながります。
毛球症の症状として糞が下痢になることもありますので、これもうさぎの体を汚さないためにもなってくるのです。
特に換毛期は毎日大量の毛が抜けますので、換毛期には毎日グルーミングを行ってあげましょう。
- しっかりとした食事管理を!
うさぎの食事管理は非常に重要で、犬や猫とは違い、日々の食事管理がうさぎの体調に直結してきます。
特にうさぎに大切なのが、一定量以上のチモシーをしっかり食べることです。
うさぎがペレットを食べないことはさほど問題ありませんが、チモシーを食べないということは死に直結しているとも言えます。
これはうさぎの腸の作りから言われるもので、チモシーなどの繊維質を食べないと腸を動かすことができません。
チモシーの摂取量が少ないと腸の動きが悪くなり、毛球症や消化管うっ滞の原因となり、他の病気や下痢などの原因にもなってきます。
お風呂の入れ方と手順、注意点
ということで…基本的にお風呂の入れることはお勧めしませんし、できれば入れてほしくないのですが…
皮膚病など獣医さんからの指示が出た方向けにご説明していきます。
1.小さめの桶を準備しましょう!
うさぎが多少暴れてもケガしづらいように小さめの桶を用意しましょう。
下記のようなペット用の桶もありますし、病気などで定期的に入れる必要のない方は、人間が使う湯桶で十分です。
たまにいらっしゃるのが、洗面台でという方…
ありえません!うさぎは他の犬や猫と比べて水が苦手で焦って暴れる子が多いです。
もし暴れて洗面台などの高いところから落ちたらどうなると思いますか?
ほぼ確実に骨折したりしますよね。
もしお風呂で洗ったりするときには必ず地べたに桶を置いて洗うようにしましょう。
2.お湯の温度と量
お湯の温度は40℃にしましょう。
うさぎの体温が38~40℃ですので、体温管理の苦手なうさぎは体温と同程度に合わせてあげる必要があります。
また、お湯の量はうさぎのお尻が軽く水に浸る程度にしておきましょう。
洗う患部によりますが、基本的に洗ってあげるのはお尻付近が多いはずです。
洗ってあげる部分が軽く濡れる程度で不必要なところまで濡らす必要はありませんので、お湯の入れすぎには注意してください。
3.洗うところだけを濡らしましょう!
ついでだから体全体を洗ってあげよう!なんてことは考えないようにしましょう。
洗う必要のある箇所だけを濡らしてあらってあげましょう。
特に顔から上、耳などは濡らさないように注意してあげてください。
4.綺麗に乾かしましょう!
まずある程度タオルなどで拭いて水気を取ります。
そのあと、ドライヤーなどで湿りがなくなるまでしっかり乾かしてあげましょう。
うさぎはドライヤーの音が苦手なことが多いため、ほとんど音の出ないドライヤーを用意してあげておくとストレス少なく乾かしてあげることができると思います。
濡れた状態のままだと皮膚炎などの病気に繋がりますので注意が必要です。
以上が基本的なうさぎをお風呂に入れる手順や注意点です。
まとめ:うさぎにお風呂は必要なの?入れても大丈夫?入れるべき状況、方法と注意点について
どうでしたでしょうか。
うさぎのお風呂について詳しくご理解いただけましたでしょうか?
ユーチューブやインスタなどSNSでたまにうさぎをお風呂に入れている写真や動画などを目にする方もいらっしゃると思います。
しかし、それは飼い主のエゴであることが多く、うさぎにとって好ましいことではありません。
もちろん病気などで必要な行為であれば行う必要はありますが、うさぎをむやみにお風呂に入れる行為は間違っているということだけは頭の片隅に入れておいていただけたらと思います。
何度も言いますが、私たち飼い主に必要なのは、うさぎをお風呂に入れてあげることではなく、うさぎをお風呂に入れずともいい綺麗な状態、環境にに常に保ってあげることなのです。