うさぎ好きのみなさん!
オスうさぎの去勢手術について詳しくご存じでしょうか。
うさぎのオスを飼う場合において、去勢をさせた方がいいのかどうかと悩んでいる方の話をよくお聞きします。
たしかに手術というだけあり、もちろんリスクも存在します。
では、リスクがあるから去勢手術はしない方がいいのでしょうか…?
今回は、そんなオスうさぎの去勢手術について詳しくご紹介させていただきます。
オスうさぎの去勢手術の必要性・死亡リスクを理解しよう!
では、それぞれ見ていきましょう。
去勢手術の必要性!
オスうさぎの去勢手術はいくつかの効果とメリットがあります。
- マーキング、スプレー行為
オスうさぎを飼っている方でこのマーキング、スプレー行為で悩んでいる方も多いかと思います。
オスうさぎは縄張り意識が非常に強く、「ここは俺の縄張りだ!」と主張するためにおしっこなどで匂いをつけようとします。
去勢手術をすることでその回数が減ることが多いようです。
あくまでも回数が減る可能性があるだけで、変わらないうさぎもいます。
- 性格が穏やかになる
去勢手術をすることで性格が穏やかになることがあります。
もちろんオスうさぎすべてが攻撃な性格なわけではありませんが、多頭飼いしているとうさぎ同士で喧嘩をしたり、飼い主の手を噛んだりと攻撃的なうさぎさんもいます。
そんな攻撃的な性格が穏やかになることもありますが、すべてのうさぎが必ず改善するわけではありません。
- 精巣周辺の病気
去勢手術は精巣を取り除く手術をします。
ということは、精巣周辺の病気を予防することができます。
一番のメリットはここかもしれませんね。
- 繁殖防止
多頭飼いをしていない方には関係ありませんが、不要な繁殖を防止することができます。
繁殖予定のある方は必要ないですが、繁殖させる予定がないんだけど、オスとメスを飼っているという方は必要だと思います。
特にうさぎは繁殖能力が高く、1年中出産することができます。
避妊手術、去勢手術を行っていないと1年で4~6回程度出産することもあるようです。
もし、多頭飼いをしていて繁殖を望まない場合には去勢をさせましょう。
去勢による必要性のメリットは上記のような点にあります。
去勢手術の死亡リスク!
うさぎの去勢手術はもちろん死亡リスクも伴います。
当たり前のことではありますが、人間と同様に手術というからにはリスクがあります。
オスうさぎの手術は、メスうさぎのように開腹手術ではなく、陰嚢近くを切開して精巣を切り取る程度になりますので、メスうさぎに比べる簡単な手術ではあるものの、ほとんどの場合で全身麻酔をします。
この全身麻酔が体の小さなうさぎにとっては負担がかかり、麻酔をしたまま目を覚まさないなどということもあります。
オスうさぎの死亡リスクは、約0.5~1%ということで犬や猫の去勢手術に比べるとはるかに高いリスクが伴います。
しかし、うさぎの避妊手術、麻酔技術も年々向上しており、昔に比べると死亡率はかなり低下しています。
手術後の食欲不振なども内服薬などでカバーするなど獣医さんのうさぎに関する知識も少しずつではありますがしっかりと広まっています。
去勢手術は必ずさせないといけない!?
結論から申し上げますが、去勢手術をさせるかどうかは賛否両論です。
獣医さんの間でも意見が分かれます。
うさぎにとって去勢手術の一番のメリットが精巣の病気にかからないことだといってもいいと思います。
しかし、オスうさぎはその精巣などの病気になる可能性がメスうさぎに比べてかなり低いのです。
私自身、メスうさぎは必ず避妊手術をするように勧めていますが、オスうさぎの場合はお勧めしません。
前述した通り、獣医さんの間でも意見が分かれるのがこのメリットと死亡リスクを天秤にかけての判断なのです。
メリットでご紹介しましたが、マーキングやスプレー行為、性格が少々荒い場合などどうしてもひどいようであれば去勢手術をすることを考えてもいいと思います。
しかし、そこまでそういった行為などが激しくない場合には死亡リスクを呑んでまで無理に去勢手術はしなくてもいいのではと考えます。
また、去勢手術をすることで肥満になりやすくなるので、食事管理の面などで気をつけないといけないことも増えてきます。
もちろん最終的に決めるのは飼い主のあなた自身です。
心配な方は担当の獣医さんと相談しながら不安を消していきましょう。
まとめ:オスうさぎの去勢手術の必要性・死亡リスクを理解しよう!
どうでしたでしょうか。
この記事をしっかりご覧いただけたみなさんには去勢手術の必要性と死亡リスクについてご理解いただけたかと思います。
先ほどご紹介した通り、獣医さんの間でも去勢手術に関しては賛否両論です。
私が飼っているうさぎのかかりつけの獣医さんは否定派でした。
オスうさぎを飼われているみなさんは、是非獣医さんと相談しながら去勢手術について考えてみてはいかがでしょうか。